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モータースポーツ

「SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT」#60号車 SGT Round 5 SUGO 300km

SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT #60号車
SGT Round 5 SUGO 300km
 
ドライバー
吉本 大樹 選手
河野 駿佑 選手
 

 
依然として全国的に新型コロナウイルス感染症がまん延する中だが、徹底した感染防止対策を講じた上で、AUTOBACS SUPER GT 2021 SERIESの第5戦が宮城県のスポーツランドSUGOで開催されている。
 昨シーズンのSUPER GTは新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、スケジュールや開催サーキットなどを大幅に変更して8戦のシリーズが競われた。そのため2020年はスポーツランドSUGOでSUPER GTが開催されず、2019年9月以来の2年ぶりに国内最高峰のレースが戻ってくることとなった。
年間8戦のシリーズ戦となっている2021年のSUPER GTは、今回が5戦目となりシーズンの折り返しを迎えた。
今季からGR Supra GTにマシンを変更したLMcorsaは、第2戦で早くもニューマシンでの初勝利を飾りポイントランキング2位で第3戦を迎えた。しかし、第3戦のツインリンクもてぎ、第4戦の鈴鹿サーキットではサクセスウエイト(ウエイトハンデ)の影響もあり惜しくもポイント獲得を逃した。
 
それでも第5戦を迎えた時点でのポイントランキングは5位で、トップとの差は11ポイント。まだ十分にシリーズチャンピオンの可能性をもったままシーズン後半戦を迎える。第5戦の舞台となったスポーツランドSUGOでのレースは2年ぶりとなるがLMcorsaは7月のメーカーテストで訪れていて、ある程度の準備や想定をして同大会を迎えた。
 予選日となった9月11日(土)は、9時20分~11時15分までの公式練習でキックオフされた。まずは吉本大樹選手がSYNTIUM LMcorsa GR Supra GTに乗り込み、持ち込みのセットアップなどを確認。5周の連続周回を終えるとセットアップを変更し、続けて持ち込まれたタイヤのチェックなどのメニューを消化する。公式練習のスタートから40分が経過した時点で吉本選手が1分18秒763のトップタイムをマークすると、続けて河野駿佑選手がSYNTIUM LMcorsa GR Supra GTに乗り込む。河野選手は25周を超えるロングランを担当し、最後のGT300クラスの専有枠では予選シミュレーションを実施し公式練習を終える。結果は吉本選手がマークしたタイムがGT300クラスの28台中3番手となり、好調さを示すこととなった。

 
予選:3位
公式練習のあとにはFCY(フルコースイエロー)のテスト走行が実施され、14時30分から予選が開始された。今戦も予選アタックでの渋滞を避けるためにGT300クラスの28台が2組に別けられ、LMcorsaはB組に振り分けられた。
 予選Q1を担当した吉本選手はコースオープンとともにウォームアップ走行を開始。インラップから計測2周目までにウォームアップを終えると、3周目にアタックを実施する。もう少し攻められるほどマシンのバランスは良かったとのことで、公式練習を上回る1分18秒146をマークする。予選Q1突破が確実なタイムだったために、吉本選手は1周でタイムアタックを終えるとすぐにピットにマシンを戻した。結果は14台中3番目のタイムで、予選Q2へと駒を進めることとなった。
 GT500クラスの予選Q1を挟んでGT300クラスの予選Q2が実施された。担当した河野選手も吉本選手と同じく3周のウォームアップ後にタイムアタックを行なう。セクター4は先行車に引っかかったため自己ベストを更新できなかったが、1分17秒971をマーク。並み居る強豪を押さえて3位を獲得した。
 2人のドライバーともにマシンの仕上がりが良いとコメントしていて、SYNTIUM LMcorsa GR Supra GTの熟成が進んでいることが伺える。69kgのサクセスウエイトを搭載しているので容易ではないが、決勝レースでの活躍が期待される。
 

 
決勝:5位
迎えた決勝日の12日は朝からサーキットに強い日差しが照り付け、午前中から気温が25℃を超える夏日となる。
決勝レースの前のウォームアップ走行は予定通りの12時10分から20分間で実施され、吉本大樹選手と河野駿佑選手の両ドライバーがマシンの最終チェックを行なった。
 スポーツランドSUGOは1周の距離が約3.5kmと短くコース幅も狭いため、荒れた決勝レースになることが多い。
気温28℃、路面温度43℃という9月にしては過酷な条件の中で300kmの決勝レースはスタートを切った。
SYNTIUM LMcorsa GR Supra GTのスタートドライバーを務めたのは吉本選手で、3番手のポジションを守って
オープニングラップを終える。だが、2周目に入ると順位を上げてきたNSX GT3にストレートでパスされて4番手に後退。序盤はトップ3を射程圏内で追従し、5番手以降とのマージンも保ちつつ走行していた。それでも、10周を超えるとタイヤのグリップがやや低下してきて後続からのプレッシャーが厳しくなる。
決勝レースは83周(GT500マシン)で競われたため、1人のドライバーが1/3以上の周回を走行する必要があるという規定を考えると、ピットストップのタイミングはGT300の場合には25周目以降となる。吉本選手は巧みなドライビングで25周目まで4番手のポジションをキープし続けた。後半のスティントを考えるとタイヤ摩耗が進んでいるとはいえできる限りピットインのタイミングは伸ばしたかった。だが、ラップタイムが落ち込んだためチームは27周目に吉本選手をピットに呼び戻す。
上位陣では2番目に早いタイミングでのピットインとなったLMcorsaは、ミスなく4本のタイヤ交換と給油を実施して河野選手をコースに送り出す。まだ決勝レースは約1/3が消化した段階だったため、約50周のロングスティントが河野選手には残されていた。23番手でコースに復帰した河野選手は、1分21秒台の好タイムで周回を重ねていく。30周を超えると徐々に上位陣がピットストップを行なっていき、35周目には16番手、40周目には11番手まで順位を挽回していく。レースが折り返しを過ぎた44周目にGT500のマシンから出火したためセーフティカーが導入される。セーフティカーは7周を先導し、51周目にレースはリスタートする。54周目にはGT300クラスの28台が規定のピットストップを終えると、SYNTIUM LMcorsa GR Supra GTは4番手となっていた。すると、この54周目に3番手を走行していたAMG GT3がタイヤトラブルで後退し、表彰台圏内までポジションを上げることに成功。4番手とのギャップは3.5秒ほどあったが、まだ20周以上を残していて終盤の熾烈な戦いが想定された。
 プレッシャーの掛かる状況だったが、河野選手は好タイムで周回を続けて表彰台でのフィニッシュが見え始めていた。しかし62周目の1コーナーで、前を走る周回遅れの2台のマシンが接触。1台がコース上でスピンしたため河野選手はグラベルに出てクラッシュを避ける。
このアクシデントによって3台のマシンがSYNTIUM LMcorsa GR Supra GTの横を抜けていき6番手に後退してしまう。マシンにダメージはなかったが、タイヤの表面が汚れてしまいタイムを落とすことになる。70周を過ぎるとタイヤそのもののパフォーマンスも低下していき、先行しているマシンとの差を詰めることは難しくなった。このままのポジションでチェッカーかと思った77周目に先行していたマシンにトラブルが起きSYNTIUM LMcorsa GRSupra GTは78周目に5位でゴールとなった。
 2人のドライバーの頑張りとチームワークによって表彰台でのフィニッシュが見えていただけに残念な結果だが、5位で6ポイントを積み重ねることとなった。シリーズランキングは5位のままだがトップとの差が少し詰まり、シリーズは残り3戦の終盤戦を迎える。