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モータースポーツ

「SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT」#60号車 SGT Round 3 SUZUKA 300km

SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT #60号車
SGT Round 3 SUZUKA 300km
 
ドライバー
吉本 大樹 選手
河野 駿佑 選手
 

 
 年間8戦が予定されていてAUTOBACS SUPER GT 2021 SERIES。4月に岡山国際サーキットで2021年シーズンの幕が開き、ゴールデンウィークには富士スピードウェイを舞台に第2戦が実施された。本来ならば、この富士スピードウェイ戦から3週間のインターバルで開催される予定だったのが「FUJIMAKI GROUP SUZUKA GT 300km RACE」になる。   
新型コロナウイルス感染拡大の第4波に見舞われていた為、8月の第3週の週末に延期となっていたが、一層の感染症対策を講じ鈴鹿サーキットで開催されることとなった。
8月21日(土)には公式練習と予選が、22日(日)には300kmの決勝レースが予定されている。
約1ヶ月前の7月17日-18日にツインリンクもてぎで開催された第4戦では、69kgのサクセスウエイト(ウエイトハンデ)の影響でSYNTIUM LMcorsa GR Supra GTが持つ本来のパフォーマンスを発揮することができずに戦いを終えた。
 
今戦の舞台となる鈴鹿サーキットは、中高速コーナーが連続するコースで、ストップ&ゴーが中心となるツインリンクもてぎよりもサクセスウエイトの影響が少ないとされている。また、チームの母体となる大阪トヨペットグループからもっとも近いのが鈴鹿サーキットで、ホームコースとしているので少しでも良い成績を収めたいという思いをチームの誰もが抱いている。
 
 レースウィークの走り始めとなったのは、21日の9時から実施された公式練習で、まず吉本大樹選手がSYNTIUM LMcorsa GR Supra GTに乗り込んだ。天気予報では朝から雨が降る確率が高かったが、路面はドライコンディションでスタート。コースインから5周を連続周回した吉本選手は6周目にピットに戻りセットアップとタイヤを交換すると再び走行を重ねる。通常の公式練習は吉本選手が持ち込んだセットアップやタイヤを確認するために1時間ほどを要することが多いが、今回は14周を走行するとピットに戻り河野駿佑選手にバトンタッチ。このタイミングで鈴鹿サーキットには小雨が降り始めるが、路面がやや濡れる程度でレインタイヤを履くほどの状況ではない。シビアなコンディションの中でも河野選手は23周を走行して、1時間45分の公式練習は終了する。2人のドライバーは合わせて37周を周回し、1分59秒094のベストタイムを記録してGT300クラスの29台中11位の結果となった。
 

 
予選:19位
公式練習では2人のドライバーともに前戦より手応えを感じる結果となった。だが、予選で上位に入るためにはもう一歩のバランス調整が必要だという意見からセットアップを変更して予選Q1へ挑んだ。
 今回の予選Q1もGT300クラスの29台が2グループに分けられていて、上位8台が予選Q2へ進出する。
LMcorsaは15台のマシンがそろうBグループに振り分けられた。
 予選Q1を担当した吉本選手はコースインした時点でマシンの変化を感じ取ったというが、予想していたよりもオーバーステアの傾向が強くなってしまった。コクピットから操作できる範囲内で調整したが、マシンバランスは改善せずこの状態で予選Q1を戦うこととなる。インラップと2周の間にウォームアップとバランス調整を行ない3周目にタイムアタックを実施。1分58秒前半のタイムをイメージしていたが計時モニターに映し出されたタイムは1分59秒013で、Bグループで10位となってしまう。結果として予選Q2への進出を逃し、明日の決勝レースは19番手からのスタートとなった。
 上位を狙うためのセットアップ変更だったが、裏目に出てしまう結果となった。明日の決勝レースは天候とともに荒れることも想定される。取りこぼしがないように少しでも上位を目指して300kmの決勝レースを戦っていく。
 
決勝:14位
迎えた決勝レース日の8月22日は夜半に雨が降ったことにより、朝一に行なわれたサポートレースの時点で路面の一部は濡れた状態だった。レースウィークの天気予報は降水確率が高く、どこかのタイミングでウエットコンディションとなることが予想された。しかし、公式練習では小雨が降ったもののそれ以外で路面を濡らすほどの雨が降ることはなかった。
 サポートレースやSUPER GTのドライバーアピアランスなど予定されていたプログラムは順調に進み、13時10分から20分間のウォームアップ走行が実施された。SYNTIUM LMcorsa GR Supra GTには吉本選手と河野駿佑選手の2人が乗り込み、マシンの最終確認を実施し300kmの決勝レースに備えた。
  
ウォームアップ走行でクラッシュが発生したため決勝レースは当初の予定から10分遅れた14時40分にフォーメーションラップがスタートする。19番手グリッドに並んだSYNTIUM LMcorsa GR Supra GTのステアリングは吉本選手が握り、最初のスティントに挑む。
オープニングラップで1台をパスした吉本選手は3周目にも1ポジション上げ、さらに上位を目指した。だが、GT500クラスのマシンがクラッシュしたために4周目には早くもセーフティカーが導入される。ここでチームはライバル勢と異なる戦略を採る判断をし、10周目に吉本選手をピットに呼び戻した。SUPER GTのルールだと1人のドライバーが1/3以上の周回数を走行する必要があるため、10周でピットインしてもドライバー交代ができない。だが、セーフティカーが導入されているタイミングで給油やタイヤ交換を実施しておくと、ルーティンのピット作業時間を削減することができる。つまり、レースの1/3が終了した時点で実施する予定の作業を先に終わらせておくという戦略だった。
 SYNTIUM LMcorsa GR Supra GTは、10周目にピットに戻ると給油のみを行ない再びコースに復帰する。セーフティカーが導入される前までは17番手だったが、この給油のピットストップによって27番手まで後退する。しかし、全車がピットストップを終えたときには上位争いに加わっているという算段になる。
 レースは11周目に再開され翌周に1台をパスして26番手に浮上した。そして16周目に再びピットレーンにマシンを運び、今度は吉本選手から河野選手にドライバー交代するとともに4本のタイヤを交換。さらに少量だが給油も実施してコースに復帰した。河野選手は30周を超えるロングスティントとなり、タイヤやマシンのマネージメントなども気にしながらの走行となった。コースインから10周程度は2分3秒~4秒のペースで周回を重ねるが、30周を超えると徐々にペースが落ちてくる。
 苦しい状況の中でも河野選手はポジションを上げていき、35周目に全車が規定のピットストップを終えると16番手まで浮上していた。まだチェッカーまで10周以上が残っていたため、上位陣のペースが落ちればポイント圏内への進出もみえる状況。だが、ライバル勢もラップタイムを落とすもののポジションを死守し先行を許さない。39周目に1つポジションを上げ、最終の48周目にも1台をパスするが14位まで順位を上げるのが精一杯で、ポイント圏内でのゴールは叶わなかった。
 GR Supra GTのマシン特性を考えると合っていると想定していた鈴鹿サーキットだったが、予選と決勝レースともに苦戦を強いられた。シリーズチャンピオン争いをする中で2戦連続のノーポイントは厳しいが、次戦のスポーツランドSUGOも得意としているコースのひとつ。少しでも多くのポイントを積み重ねられるように準備を進めていく。