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モータースポーツ

「SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT」#60号車 SGT Round 2 FUJI 500km

SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT #60号車
SGT Round 2 FUJI 500km
 
ドライバー
吉本 大樹 選手
河野 駿佑 選手
 

 
一昨年まではゴールデンウィークの恒例イベントとなっていたFUJI GT 500km RACEが2年ぶりに富士スピードウェイに戻ってきた。感染防止対策のためにスタンド席では間隔を取り、前売り券を持っている人のみが入場できるなどの制限はあるものの、開幕戦と同様にファンの前でのレース開催となった。
今季からGR Supra GTにレースカーを変更したLMcorsaは、シェイクダウンから約1ヶ月という短期間で新型マシンの素性を理解し、最大限のパフォーマンスを発揮させるためにチームスタッフは懸命な作業を続けてきた。その成果はすぐに現われ、開幕戦では予選Q1をトップで通過すると予選Q2で6位を獲得。決勝レースはピット作業のタイミングが不利に働き8位となったもののデビュー戦でポイントを獲得し、第2戦以降への士気を高めた。
迎えた「たかのこのホテルFUJI GT 500km RACE」は、5月3日(月祝)に公式練習と予選、4日(火祝)に決勝レースが実施される。
 走り始めとなった公式練習は、3日の9時5分から10時50分までの1時間45分にわたって行なわれた。まず、SYNTIUM LMcorsa GR Supra GTには吉本大樹選手が乗り込み、持ち込みの状況を確認すると、そのまま周回を重ねていく。11周目にはGT300クラスのトップ10内に入る1分37秒422のベストタイムを記録。その後はタイヤの比較などのメニューを消化して、10時を過ぎると河野駿佑選手がSYNTIUM LMcorsa GR Supra GTのステアリングを握った。河野選手は決勝レースを想定した周回を終えると、ニュータイヤでアタックを実施して38周目に1分37秒295のベストタイムをマーク。最終的に公式練習では2人のドライバーが41周を走行し、河野選手が記録したタイムがベストでGT300クラスの29台中10位の結果となった。
 
予選:3位
 公式練習のあとには今戦から導入を予定しているFCY(フルコースイエロー)の練習やサポートレースの予選と決勝レースが行なわれ、14時30分からGT300クラスの予選Q1が始まった。今回もGT300クラスの29台を2組にわけた予選となり、LMcorsaはB組に振り分けられた。公式練習の最後にSYNTIUM LMcorsa GR Supra GTのステアリングを握った河野選手は、予選に向けてセットアップを変更する提案をし、チームはその方向で仕上げていった。予選Q1を担当したのは河野選手で、予選開始とともにコースイン。3周にわたってウォームアップを行ない4周目にアタックを開始する。セクター1、2、3ともに全体ベストタイムを記録すると1分35秒791の好タイムをマーク。翌周もアタックを続けるとセクター1、2で前のラップよりコンマ3秒のタイムアップを図る。セクター3こそベスト更新とはならなかったが、1分35秒727をマークし予選Q1をトップで終えた。
 GT500クラスの予選Q1を挟んでGT300クラスの予選Q2がスタートする。SYNTIUM LMcorsa GR Supra GTに乗り込んだ吉本選手は、河野選手より1周多い4周をウォームアップに充てた。そして5周目に1分36秒079をマークすると、翌周もアタックを継続して1分35秒824までタイムアップを果たす。しかし、ポールポジションまでは届かず3位となった。
 

 
決勝:優勝
決勝日の4日も朝から富士スピードウェイは好天に恵まれて、12時55分から始まったウォームアップ走行の時点で気温は20℃を超え、路面温度は40℃に迫るなど5月としては暖かい気候での戦いとなった。
 20分間のウォームアップ走行はスタートドライバーを務めた河野選手がSYNTIUM LMcorsa GR Supra GTに乗り込み7周を走行、続けて吉本選手も決勝レース前の最終チェックとして4周を走行した。500kmの決勝レースは予定されていた14時30分にスタート。今戦は通常より走行距離が200km長いため2回のピットインが想定された。スタートドライバーを務めた河野選手は、宣言通りにオープニングラップの100Rからヘアピンコーナーで先行していた55号車のNSX GT3をパスして2番手に浮上。トップを走る61号車のBRZ GT300を追った。1周目のコントロールラインを通過した時点でトップとSYNTIUM LMcorsa GR Supra GTの差は0.7秒で、このギャップを維持したままのハイレベルな首位争いが20周以上続くことになる。その間の9周目には1分37秒577のファステストラップを記録し、マシンの仕上がりの良さを示す。20周を過ぎると上位争いをしていた数台のマシンが1回目のピット作業のためにピットレーンにマシンを進めた。29周目には落下物を回収するために今回から採用されたFCY(フルコースイエロー)が導入される。このリスタート時にトップの61号車とSYNTIUM LMcorsa GR Supra GTのギャップがやや開いたが、それでも5秒差の2番手をキープする。
39周目に河野選手はピットインすると4本のタイヤ交換と給油を行ない、第2スティントを担当した吉本選手にドライバー交代。GT300クラスの全車が44周目に1回目のピットインを終えると、7番手とやや順位を落としていた。それでも吉本選手は51周目に6番手に浮上すると、ラップタイムを上げて上位勢を追った。60周を過ぎると2回目のピットストップを行なうマシンが出始める。トップ5がピットに入るなかで、62周目には5番手、64周目には4番手、66周目には3番手となり序盤に競り合っていた61号車の背後に迫った。そして71周目のコカ・コーラコーナーで61号車をパスして首位に立つと73周目に吉本選手はピットへ戻る。第3スティントに向けてチームは4本交換を選択して河野選手にチェッカーまでの終盤戦を託した。
ピットアウトしたSYNTIUM LMcorsa GR Supra GTは、3番手でコースに復帰。トップはピットタイミングが異なっていた52号車のGR Supra GTで2番手はオープニングラップでパスした55号車、4番手には61号車がテールトゥノーズで迫っている状態だった。河野選手はピットアウトから数周ほど61号車のプレッシャーを受けるが、徐々に引き離すことに成功。そして、81周目の最終コーナーで2番手の55号車をパスし、トップのマシンを追った。中盤からトップを走っていた52号車とのギャップは9秒ほどで、残りの周回数を考えると追いつく可能性はあっても抜くのは至難の業。だが、87周目には7.7秒、FCYを挟んで93周目には6.2秒と徐々にギャップを削っていく。すると96周目に52号車はトラブルによってスローダウンを喫し、その横を60号車がすり抜けトップに立つ。
最終盤には2番手の61号車が差を詰めてきたが、河野選手は最後まで集中力を切らすことなく103周目に自信のSUPER GT初優勝となるトップチェッカーを受けた。
 LMcorsaとしては2019年のオートポリスラウンド以来の優勝で、GR Supra GTでの初優勝を飾った。